report / レポート

干し柿の風景

くまの地区がある石川県志賀町(しかまち)の特産の一つに「ころ柿」(干し柿)があります。今年の初セリでは12個入り(およそ1kg)がひと箱20万円で取引されたそうです。ころ柿の生産は400年前から続いているといわれ、里の秋は鮮やかなオレンジでいっぱいになります。

各家で実った柿も干し柿にして冬のお楽しみにするのが定番。里の家々の軒先にはながーい干し柿の”すだれ”がかかります。
昼間は温暖で朝晩に冷え込みが強まるこの地域は特に糖度の高い柿が育つといわれ、また海からふく潮風が乾燥時の果実にカビを生えにくくするなど柿づくり、干し柿づくりには最適な気候なのだそうです。

干し柿は栄養面でも里の住人の必需品。食物繊維とカロチンが多く含まれ、ビタミンCはみかんの2倍、また血圧を下げるタンニンなど1日1個の干し柿が栄養補助として冬を乗り切る強い味方となります。

わたしたちの家でもオレンジの”すだれ”が冷たい風にふかれてゆらゆらと揺れています。
冬に備えくまのの甘い干し柿を食べにおこしください。