report / レポート

発酵食品 大根寿司

「大根寿司」と聞いて「ああ、あれね」と思いつくのは、きっと北陸の方でしょう。大根寿司とは、 ニシン等を大根に挟んで麹を混ぜて漬け込んだもので、石川県で伝統的に作られてきた発酵食品です。

「大根寿司」がこの地に根づいた背景には、能登が「北前船」 の経由拠点だったことがあげあられます。 「北前船」 とは、江戸時代に 日本海航路を結んで全国のものを流通させた船のことで、ここ くまの から西に進んだ「福浦港 (ふくら こう)」にも寄港していました。 その北前船がもたらしたものの一つがニシンで、ニシンは漁獲量も多く、庶民でも手に入りやすい魚だったそうです。そして、北陸は米どころであり、湿度や気温が発酵食品に向いていたことも発酵・保存食品が定着した理由の一つと考えられています。

今は市販で買うことが多いですが、地域のお母さん方に教わりながら作ってみました。

今回はサバを使いました。サバは米のとぎ汁に浸して寝かせておきます
大根と大根で切り身を挟みます
麹に混ぜ込む唐辛子、昆 布 、人参、柚子を用意。唐辛子と昆布はハサミで刻みます。
保存容器に麹と先に刻んだ唐辛子等を投入します
その上に大根で挟んだ切り身を載せていき、重石をしいて1週間ほど漬け込みます

出来合いでないため、何が入っているかわかるのは安全ですね。それに、何日もかかるものなので、日がたつにつれる変化が直接目に見えるのも、いい体験になりました。