report / レポート

タマネギの皮で草木染め

草木染めを行いました。今回は「タマネギの皮」を染料として、トートバッグ、さらし、毛糸を染めました。タマネギは、ここくまのの各家の畑でも栽培されていますし、家庭でも手に入りやすいものです。 タマネギの皮はポリフェノールの一種である「ケルセチン」という成分が含まれ、 抗酸化作用 、花粉症やアレルギーの緩和作用などが期待ができるといわれています。

用意するもの

タマネギの皮 20ℊ(タマネギ10個分!!)
トートバッグ(A3とA4))、さらし、毛糸 すべて素材はコットン(綿)です
  • そのほか  軍手、ゴム手袋、鍋またはボウル2個~、 ザル、 タイマー、計量器
  • 模様をつける場合  ビー玉、輪ゴム、割りばし、ビニール

手順

まずは計量したタマネギの皮を、水8L(タマネギの皮の量の40倍)で煮ます。15分くらいすると湯気がたち、その後もタマネギの皮があまり踊らない程度にじっくり色を抽出します。

ビー玉と輪ゴムで 巻き上げ絞り
くしゃくしゃにして糸で絞る むらくも絞り
割りばしなど棒で挟む 板締め絞り

その間に模様づくりを行います。ビー玉を布でくるんで輪ゴムで縛ると円状の模様、それをビー玉をもう一つ重ねると2重の円状の模様になります。また、くしゃくしゃに絞ってひもで絞るとまだら模様、布を折りたたみ、割りばしなど棒で挟んで括ると線状の模様ができます。それぞれ、「巻き上げ絞り」「むらくも絞り」「板締め絞り」という名がついています。

模様ができたら、染まりやすくするため水に浸して水をしみこませ、絞っておきます。これを「地入れ」といいます。一つ一つの工程にこうして名前がついているんですね。

1時間ほど経過してタマネギの皮を取り除いたときの色。鮮やかな赤オレンジ色です。

色が抽出できたところで、布を入れてよく揉みこみます。

15分くらい揉みこみ、その間に次の工程「媒染」を行うための媒染液を作ります。媒染とは、染液の色素と金属イオンとをくっつけ、色が定着しやすくするための工程です。媒染の工程を踏んでもなお、草木染めは化学染料での染めよりも色の付きやすさが弱く不安定なのです。ですが、自然の贈り物を染めで楽しむ、この淡い色を楽しむことに草木染めの醍醐味があるように思います。

漬物コーナーなどに売ってある「ミョウバン」。これがアルミ媒染の材料になります。
媒染液に浸けてすぐの色。薄いオレンジっぽい色です。
だんだん黄色っぽくなります!

30分程度媒染液に浸けこんでよく揉みこんだ後、水洗いして乾かせば完成です。

鮮やかな山吹色!

全行程、正味2時間ちょっとくらいでした。工程の中のハイライトは、タマネギの皮を煮た色の鮮やかさと、媒染液に浸けたときのうすオレンジ色から黄色への色の移りかわりでしょうか。無地のトートバッグも可愛らしいさがアップし、それだけでなく唯一無二の存在になりました。草木染め…はまりそうです…!